第3訓

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ここ最近のカンナに違和感を感じ始めた隼人。 メイドロボ、カンナと過ごし一月程たっていた。 紗香の心の傷は癒え、鬼の生徒会長は復活を遂げ、友達もカンナの存在を受け入れ始めていた時、その違和感が一層に増した。 「なんかカンナちゃん神代の亊主人って感じてない気がする」 隼人の友人の仲でも女心を熟知している者がふと隼人に告げた。 確かに… そんな繊細な物をわかるはずもない隼人が気付く程、カンナは露骨だった。 食事を取っている隼人を何も言う訳ではなく、ただ黙ってにこやかに見つめていた。 「あの…食べにくいんだけど…」 「いいじゃないですか~ただ見ていたいだけなんです~」 語尾にハートマークがつきそうな程甘い声を発するカンナに、少々鬱陶しさを感じた隼人は、号令をかけた。 「回れ!右!」 号令がかかると正座をしながら器用に指令を果たしたカンナの目の前に広がるのは、隼人が真っ白に磨いた壁であった。 「食事が終わるまでそのまま!以上!」 「ふぇ~……ご無体な~」 そんな言葉もはいってんのかよと呟きながらも、うずうずと体を動かす人間らしいロボットの為、少しスピードをあげた。 「あいつ俺をバカにしてんだよ」 カンナとのかけあいがあった翌日、昼休みの食事を紗香と一緒にとっていた。 日頃は余り、紗香とは行動を共にしないが、カンナの亊になると放課後隼人を迎えに来る為、会う回数が多い紗香へと相談する。 回数が多いのも放課後の隼人への補習の為だが… 隼人がそういうのも本日の弁当が可愛らしく、女性のような彩りで飾られていたからだ。 「今さら、タコウインナーに、ハートマークの紅でんぶなんて考えられねぇよ!」 うわぁ…と恐ろしいものを見るように、紗香が覗くと白いご飯の上にピンクのハートが描かれ、タコさんウインナーに刺さっている楊枝き自分の顔を描いた旗をつける有り様だった。
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