夢と現実と先生と

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けど、裏を返せば特別授業だ・・・。 放課後、先生は静まり返った教室にやってきた。 「お。ちゃんと残ってるじゃないか」 「先生が残れって言ったんでしょー?」 「感心感心。帰ってんじゃないかと思ったわ」 帰んないよ。 こんな美味しい授業、ボイコットするなんて勿体なすぎる。 「はい。今日は、このプリントね」 「・・・・・・今日は?」 「そうよ」 「今日は!?今日だけじゃないの!?先生ーー!!」 「そうね」 先生、結構本気で怒ってたんだね。 きっつい・・・。 しかし大変だ・・・。 緊張と喜びと、もう何だかいろんな感情が入り混じって、プリントなんかに集中出来ない。 1時間も経った頃、私のプリントを覗きこむ先生。 「出来た?」 「・・・・・・」 「ちょっ!?やだよー!この子!!一問も問いてないじゃないーー!!」 「・・・すみません」 「授業聞かないで寝てばっかりいるから分かんないんでしょー?」 「・・・・・・」 いや、分かるよ。 だって。 先生の授業だけは予習も復習も完璧だもん。 テストで100点だって取る自信ある位勉強してるのに。
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