終演の序幕

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西暦2010年、米内独立戦争勃発。 米内の反政府団体『ブルーバード』を主軸とした反政府協会が、大統領や米軍の独断行使や、政府の裏事情を武器に、米から独立するべくクーデターを起こした。 西暦2018年には、米帝国『A-U.S.E』として独立を果たし、米と名乗りながらも、U.S.Aとは違った国家を築き上げた。 西暦2056年、第3次世界大戦勃発。 歴史に杭を打ち付けた世界大戦。 もはやどの国が発端か知る術も無いが、核兵器協定の破綻を切っ掛けに、中立国を含む全ての国がその手に武器を持ち、その名の通り世界が争った大戦である。 三年程緩やかに進んだ戦争だったが、細粒金属『フレーム』の登場により、事態は急速に悪化した。 米帝国の持ち出したこの金属は、この時代に存在する殆どの兵器を無効化し、ただの一国を除いてその全てに破壊の鉄槌を降した。 唯一抵抗できたのは、日本が台湾や韓国などアジア諸国と合同で秘密裏に開発してきた『強化光学兵器』だけである。 西暦2080年、米帝国と日本の間で休戦協定が辛うじて結ばれ、殆どの国を滅ぼしたこの忌々しい第3次世界大戦は、表向き終結を迎える。 第3次世界大戦から19年、世界に国は二つしか存在していない。 米帝国『A-U.S.E』と、日本をはじめとし、アジア諸国の生き残りや、米帝国への亡命を拒んだ者たちで築いた『亜細亜大国』。 なんとか復興を進め、冷戦状態にあった両国だが、西暦2099年、突然、米帝国から宣戦布告がなされる。 しかし、すぐに戦争が始まることはなく、沈黙のままに9年が過ぎるが、なんの前触れもなく、その沈黙は破られる事となる。 西暦2108年、第4次世界大戦がその重い幕を上げた。
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