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「それは恋ね!」
「ブッ!」
和泉の言葉に、私は口の中の物を危うく吹き出してしまう所だった。
「こ、恋ー?」
「そ。ね、弥生」
「だねー」
今は昼休み。友達と一緒にお昼を食べながら今朝の事を話していたトコロ。
一人は幼稚園の頃から一緒の幼なじみの斎藤和泉(サイトウ イズミ)。しっかり者で、同級生ながらいつも頼りっぱなしのお姉さんの様な存在。髪は肩ぐらいまでで、黒髪で綺麗なストレート。
もう一人は高校で一緒になって意気投合した旭弥生(アサヒ ヤヨイ)。少し焦げ茶の髪で、私と同じくらい伸ばしてる。二人共160センチぐらいあって、三人並ぶと私一人、ガクッと落ちてる。弥生もサバサバとした性格で、私達は直ぐに仲良くなった。
「これが恋なの?」
「もしかして紗智、初恋まだなの!?」
「う、うん。だって恋ってよくわかんなくて…」
弥生の問いに、私は顔を真っ赤にしてうつむいた。
「カ…」
カ?
「カワイイ!」
弥生はいきなり私を抱き締めた。
「和泉、良くこの可愛さを守ってこれたね!」
「もっと褒めていいわよ」
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