7人が本棚に入れています
本棚に追加
/70ページ
私は風馬の家に帰ってきた。
「ただいま!」
「お邪魔しますだろ!」
風馬に殴られて頭を擦った。地味に痛かった。(ゴツンって言ったもん!)あの後は授業受けて放課後になってそのまま風馬と一緒に家に直行。暇だからって泊まることにもなっている。それは目の前にいる風馬のお母さん、恵子さんにも了承を得ている。
「風馬、梓ちゃんの頭に鼓舞が出来たらどうするの?」
「私、お嫁に行けない~」
「その時は責任持ってお嫁に貰いなさいね。梓ちゃんなら大歓迎だから。」
「はい!そうさせていただきます!」
「止めろ。俺は絶対に嫌だからな。」
「風馬ー私だってアンタのところに嫁ぐのは嫌だよ。だけど恵子さんのとこなら喜んで行くね。」
「まあ、梓ちゃんったら!」
「勝手にやってろ。」
恵子さんとはかなり仲良しで、きっと風馬より仲良し。緩い感じが大好きです。だけど風馬と結婚とかはないだろうなー杉下梓?…うん、ないね。でも、
「恵子さん最っ高ー!」
「まだ言ってんのかよ。」
「あったり前!」
「さすが俺の親だろ?」
「さすが私のお母さんの親友!」
風馬の部屋にいてもまだ言っている私。だって恵子さん、いい人なんだもん!私の悪のりにもノってくれるし。
「で、どうするかだよな。」
「私が慰めて、」
「ややこしくなるから止めろ。」
「やっぱり私達が考えても解決しないね。」
「(諦め早っ!)」
だから、ただ単に風馬の家に泊まっていくだけという形に。
「風馬ーお風呂。」
「俺に言うな。」
「だって恵子さん出ていったんだもん。」
私の家までは1分もかからないとこにあるけど、(っていうか窓から見えてるし)家帰っても誰もいないから意味がない。だって今、妊娠中のお母さんはお父さんと一緒に別居中なんだもん。あの過保護な父親の所為で。
.
最初のコメントを投稿しよう!