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ミツバの墓参りを
する時会ったのは‥
沖田姉弟を知る
親戚だった。
その人と話をしてて
判った事は…
身体が弱いにもかかわらず
両親を亡くした時…
誰にも頼ろうとせず,
一人で弟を守っていた事。
自分の弱い所を
誰にも見せようとしな
かった事。
土方(ミツバ…お前はずっと一人で総悟の事守ってたんだな…)
いつの間にか俺の目から
大粒の涙が流れていた…
土方(…ッ…何で…俺泣いて…)
―ヒュー ―
風がふいた瞬間…
俺の耳元でミツバの声
が聞こえた気がした…
「私…幸せよ♪」っと…
今日は雲が無く
とても晴れていた…
太陽を見て思い出すのは‥
ミツバの笑顔。
土方(なぁ…
もう一回あの笑顔俺に
見せてくれるか?)
返事が無いと判って
いるのに…
俺は独り言を言っていた…
太陽に向かって手を
翳した瞬間…
また風がふいて…
「勿論よ♪」っと聞こえた
気がした…
ありがとう。
俺は心の中でお礼を言い
墓に背中を向け…
土方(また…来るから)
そう言って帰る土方の
背中をミツバがうっすら
現れて笑顔で手を振って
いたのは…
ミツバだけの秘密。
終
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