第三十三章~お嬢さんを俺に下さい!~

2/20
前へ
/558ページ
次へ
「今日、遅くなるね」 廊下でのすれ違い様、実梛は匡姫の耳元で囁いた。 「あ?」 いきなりなもんだから、咄嗟に出てしまった言葉に、匡姫は慌てて口にチャックした。 「なんだよ、急にっ」 「ごめん、だって急に会議が入るんだもん」 「メールすれば良いだろ?」 「…あ、そうか」 「…………」 相変わらずな彼女のドジ振りに溜め息しながらも、匡姫ははいはいっと手を振る素振りを見せた。 今日は半日。タイミング良いのか悪いのか、帰宅部な自分からしてみれば有意義な時間がくつろげる。
/558ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1872人が本棚に入れています
本棚に追加