第十二章~水と油~

3/20
1873人が本棚に入れています
本棚に追加
/558ページ
「…――は?何で、お前がいんだよ…?」 「ここは元々、私の部屋よっ」 「…………」 「アンタが、昨日の夜…中、忍び込んで…くる、から」 「照れてる場合かよっ?今何時??」 「だ、だから――8時前っ」 「正確に言うと?」 「……7時57分」 匡姫の体は、羽のように飛び上がった。 起床時間は8時。早く自身の部屋に帰還しなければ、廊下で誰と出くわしてしまうかわからない――。 床に投げられたままになっていた自分の服を手に取ると、匡姫はドアノブを掴んだ。
/558ページ

最初のコメントを投稿しよう!