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寒さの増す暮れの12月。
昇はひとり、事務所で事務処理に追われていた。
牧ストーブのバチバチとゆう音が時折耳に入り、経理の計算を邪魔する。
「…今年も色々あったが、何とか年は越せそうだな。」
帳簿を見ながら呟いた。
牧場経営は決して楽ではない。
何億円もの価値がある馬も、何らかのアクシデントで死んでしまえば全てを失う。
常にリスクと隣り合わせなのだ。
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