ラストラン

9/19
前へ
/78ページ
次へ
「無事でやってるなら何よりだ…。 そのうち顔出すからな。」 「はい。有難う御座います。 でも、あまり無理しないで下さいね。 先生には長生きして貰いたいから。」 昇はありきたりだが本心から須貝を心配して言った。 「わしは大丈夫じゃ。 何とか定年までやりよるわぁ。 ぁあ、ところで昇。 アカネヒリュウを覚えとるか?」 「えっ…。」 一瞬、 口どもってしまったが昇はすぐに思い出した。 …アカネヒリュウ それは久々に聞く名前ではあったが、決して忘れるハズが無い馬。 なぜならその馬はこの場所。 内山牧場で生まれたからだ。
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加