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それから何日か過ぎたある日。
愁は毎日俺の隣にいるようになった。
「愁、友達だからってさぁいつも一緒にいたら気持ち悪くね?」
「…別に…。」
愁の目は次第に怖さを増す。
「おれさぁ…もう…お前と一緒にいるのちょっとヤなんだ。」
「え…。」
俺は怖かったけど、正直に話した。
これが何年もつずくとなると絶対にたえられない。
そう思ったからだ。
「そうかぁ。勇次は俺のことをそう思ってたのかぁ。」
「…いや…そんなつもりは…。」
その時だった。
「残念だな…。」
その一言で俺の体は凍りついた。
あの冷たい目…。
いつも冷たさは増していた。
だけど違う。
今日はすごく冷たい。
言葉にならないくらいに…。
「あ…」
「…おれのこと友達とか親友とか言ってたくせに…内心は違ってたんだ。うざいとか思ってたんだ…!!」
「ちがっ…」
「もういいよ…みんなそうだ。かってなんだ。好き勝手にしてさぁ…。仲良くしててもうざいとか思ってるんだ!」
冷たい目にへらへら笑う顔。
それにこいつ、言いたい放題…。
俺だってお前にさんざん…!
「そうだよ…俺はお前なんか…!!」
怒りがでてきて、俺は途中まで言って、走ってその場から逃げた。
なんなんだよ…
なんであいつは…
なんだよこの凍りつく背中…
怖い怖い…あいつは絶対俺を恨んでるんじゃないか!?
なにかするきだ…!!
なにか…
俺は前の先生と生徒が死んだことを思い出した。
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