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……オギャア
(赤ん坊の泣き声………?)
だんだんと大きくなっていく泣き声に、女性は不審に思った。
朝の通勤ラッシュに赤ん坊の泣き声など普通は無いし、そもそも周りは自分のようなOLやサラリーマンばかりで赤ん坊など居はしない。
何より徐々に大きくなっていく、というよりも近づいてくる泣き声は明らかに異常だ。
皮膚が粟立つのを感じ、本能が危険を呼びかける。
自然と歩く速さも速くなるが、進めば進むほどに赤ん坊の泣き声は近づいてくる。
なかばパニック状態になりながらも歩を進めると、ようやく改札が見えた。
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