『無題』

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見上げる空 いつも狭かった 聞こえる声 いつも疎まれていた 初めは同じだった みんなと一緒だった だけど「自分」を貫こうと 必死になったら 誰もいなくなった 怖かった だけど そんな自分を認めたくなかった だから目をそらし続けた 勇気も意地もない ただの弱虫 それが私だった 毎日が流れていく だけど私は どこにも行けなかった みんなが笑ってる 私は笑う理由がない みんなが泣いてる 私は泣く理由がない 理由がない 理由が見つからない 理由が ほしかった 本当は みんなと同じモノを 感じたかった みんなと同じ場所に いたかった 私が望んだのは みんなと笑うこと それだけだった あの時の自分が 情けなくて悲しくて憎くて 悔しかった 今になって やっと、やっと わかった 今さらになって あの時の自分が どれだけの人を傷つけたのか 馬鹿野郎だ 私は もしも もしも 伝えられるなら 伝えたい みんな ごめん ごめんなさい ただ ただ これだけは伝えたかった 私は あの時から 変われただろうか? それだけが知りたい 歩き始める 歩くから 私は誰かの為の 支えとなろう 誰かの為の 何かになりたい 傷つけてしまった 今までの多くの 誰かの為に それだけが 私にできる 償いなんだ それだけが
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