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「ここまで来れば、もう大丈夫でしょう…」
「ったく…どんだけ人手が足りてんだ、向こうは…」
「凄い人数だったもんねぇ…
でも、小狼君も黒ぷぅも、ありがとねぇ♪」
「だから!黒ぷぅじゃねぇ!黒鋼だっっ!!」
「ぷぅ~♪モコナも頑張った~!ファイ~、誉めて誉めて~!」
「モコナも偉かったねぇ♪」
「てめぇは何もしてねぇだろ!」
「あ、あの…ファイさん、黒鋼さん、モコナ…」
…どうも彼らのやり取りを聞いていると、後ろの方で私を気遣ってあわあわしているのが『小狼』。
黒くて大きい、怒鳴ってる人が『黒鋼』。
色白の、黒鋼を怒らせて楽しそうに笑っているのが『ファイ』。
そして…白くて丸い小動物みたいな喋る生き物が『モコナ』。
みんな、この国日本では珍しい名前…(モコナも含めて)
違う国から来たのかな?
とか色々思考を巡らせていると、
「大丈夫だったー?
突然走り出したりして、ごめんねぇ」
ファイという人が、少し苦笑しながら私に話しかけてきた。
「え、あ、大丈夫です、はい!
こっちこそ、何だか危なそうな所を助けてもらって、ありがとうございました」
私は慌てて、4人(3人と1匹)に深くお辞儀をした。
「いやいや、お礼なんていいんだよー。オレ達、君を助ける為にここに来たんだからー」
ファイという人は、柔らかい笑顔でそう言った。
「私を、助ける為……?」
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