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その恐ろしい話を聞いて、今に至る。
「じゃあ…何だかよく分からないんですが、私とサクラさんと皆さんは、命を狙われている…という事ですか?」
「はい。そして、あなたの中には…何か大きな力が隠されているんです」
「その『大きな力』っつーのは…」
「サクラちゃんの羽根…の可能性があるね」
「モコナね、□□から、ほんの少しだけど、何か不思議な気配を感じるの。
でも、それがサクラの羽根の気配なのかは、よく分からない…」
モコナが私の肩に飛び乗って、少ししょんぼりした様子で言った。
「大丈夫。私の中に、不思議な力があるのは確かな事なんでしょ?
だったら、私がその地図の場所へ一人で行く」
私は、ファイさんの持っている地図を見て言った。
私を狙っている奴らから渡されたという、あの地図だ。
「でも、それでは□□さんが危険すぎます!!」
「いいんです。
私一人の為だけに、皆さんが危険にさらされるなんて…絶対に嫌です。
皆さんが私と一緒に行かなくても、サクラさんを解放してくれるよう、私が話をします。
そうすれば、奴らはサクラさんを解放し…」
「ダメだよ」
と、突然、私の前に座っていたファイさんが私の話を遮って立ち上がった。
少し…怒ってるみたいだ…
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