勘違いから始まる

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ドゴンともバコンとも 表現できない音と 激しい振動がソーマを襲う 「がっ………。」 機体の警告音が 機甲兵の制御システムと 左側肩から末端部の 接続が絶たれた事を告げる それを認識したのを最後に ソーマの意識は闇に落ちた 「う……んん?」 ソーマが目を覚ましたのは それから数分後の話 彼はまだ自分が 生きている事を確認すると 大きくため息を吐いた 「死んでねぇ…生きてるよ。」 最後に衝撃を感じてからか 操縦席の照明は 真っ赤な非常灯に切り替わり 外の様子もわからない 「くっそ、壊れたのか?」 とりあえず手当たり次第に 復旧動作を試してみる メインシステム サブシステム 共に沈黙 メインジェネレーターは 非常停止状態だが 点火用の補助動力と 電力を安定して 供給する為のコンデンサは まだ生きている 何かの拍子で…あの衝撃しか ないのだろうが 安全装置が働いたらしい コンデンサからの電力供給を 再開してシステムを立ち上げる
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