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「明日、来るか。」
「え?」
一瞬、自分でも何を言っているのかと思った。
彼女のきょとんとした顔を見てとても恥ずかしくなり、目を逸らした。
暫く、彼女も俺も黙って、道路を走る車の音しか耳に入らなかった。
でも、彼女は俺を見て、
「明日、予定‥ありません。」
小さい声だったが、はっきり耳に届いた。
俺は驚いて彼女を見た。
「あ‥そ、そっか。」
「そっかって‥それだけ?」
「いやっ、そうじゃなくて‥」
なんとなく、沈黙した後、彼女も俺も笑ってしまった。
それが、彼女との始まりだった。
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