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狂平と初めて喋った日から月日はあっと言う間に流れた。
俺は狂平の勧めで腐男塾にも入った。
誰も聞いちゃいないのに熱く腐男塾について語る紫色のネクタイ、紫集院曜介。
モンハンをしながらガンダム雑誌を広げる桃色のネクタイ、武器屋桃太郎。
いつも鏡を見ながら髪の毛をさわり続ける赤色のネクタイ、赤園虎次郎。
椅子と熱い汗を流すそう言えばまだジュースを買ってもらっていなかった青色のネクタイ、青明寺浦正。
そして日当たりのいい窓際の机で昼寝をする緑色のネクタイ、緑川狂平。
5人は特別何かをする訳じゃなく、一緒の部屋にいるだけで好き勝手やっている。
でも毎日ように集まって一緒にいて一緒に帰る。
彼らは他人に過度に干渉しない。
だから小さい頃から不必要なまでに他人から干渉されていた俺にとっては、かなり居心地が良かったし、嬉しかった。
それに何より狂平と屋上以外でも一緒にいられる事が嬉しかった。
毎日みんなと色んな話をした。
話した内容は覚えていないほどどうでも良いことばかりだったけど、
狂平の笑った顔
狂平の驚いた顔
狂平の不機嫌全開の寝起きの顔
狂平の呆れた顔
狂平の表情だけはしっかりと俺の頭に刻み込まれいった。
一緒にいればいるほどどんどん狂平に魅力されてていったのに気が付いたのも、丁度この頃からだった。
俺は別に同性愛に偏見はない。
だからこの気持ちをいつも全面に出していた。
でも奇しくも狂平の異変に気が付いたのも丁度この頃だった。
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