ミッション3:中途半端な落ちこぼれ

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「う~ん………」 「………う~ん…」 変な呻き声が部屋の中で響き続けて二時間くらいが経つ。 「分かったか?」 偉そうな甲高い声が、確認を取るような口調で言った。 「…………分かった!分かったぞ!つまりだ~記憶操作ってーのは不思議現象って事だ!」 親指を立てながら、自信を持って昴はスケボーに答えをつきつけた。 「俺…帰っていいか?」 「帰る足がありませんがね」 呆れ果てるスケボーに対して冷静なツッコミを入れるローラースケート。 「……違ってんのか?」 「言うまでもないだろ」 明らかに違う答えなのに、昴はかなりショックを受けたようだ。 「分かったぜ!」 隣にいた恵梨が突然、そう叫んできた。 「……で、何が分かったんだ……?」 特に期待を持っていない声でスケボーが尋ねてやる。 「つまり、記憶操作なんてヤツはアルツハイマーだっ」 「死ね」 スケボーは恵梨の下らないボケに残酷な突っ込みを入れた。 「ふう……人間はみんなこんなにバカなのでしょうか?」 「てめーらみたいな変態機械ともに俺らの価値を計られたくはねーよ!」 昴は何故か腕を組みながら恰好つけて言う。 「めんどくせーなあ……そろそろ戦闘訓練しようぜ。理屈じゃ事は進まねーし」 恵梨は言い合いする気もないらしく、面倒臭そうに欠伸を一つもらしながらそう言った。 「ま、お前らにはそっちの方を鍛えるしか無理のようだしな。 だが、最低限の知識を覚えるまで朝の勉強会は続けるからな」 「「え゛~~?!」」 二人の嫌そうな声が辺りに広がっていく。 「はぁ……やる気あんのか?今日はとりあえず今から戦闘訓練な」 「よっしゃあああ!」 「来た、来たあ!」 よっぽど嬉しかったのか、ガッツポーズを掲げたあとに二人は口々にそう言った。 「戦闘に関しては、あるようですねぇ……」 まるでスケボーをからかうようにローラースケートは言ってくる。スケボーは勿論、そんなローラースケートを完全無視した。 「ふぅ~、今日もいい汗かいたぜっ」 恵梨がタオルで自身の汗を拭き取りながら言った。 「あ――っ、このあと学校か……だりぃな」 昴は面倒臭そうに頭をかきながら言う。
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