第一章 二人の決意

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  「ブヮッカもーん!!!!うちの店をこんなにしよって、どうしてくれんだ!!!」 「ご、ごめんなさい!!ほら!!兄さんも一緒に謝ってよ!!」 「ご……ごめん……なさい………」 どうやらエドワードの突っ込んだ店は飲食店だったらしく、店内では食事をしているお客もいる。 その、いかにも頑固そうな店主は顔に怒りを露にし、エドワードとアルフォンスの二人を叱っている。  「すまないおじさん!オレが今この扉直すから!」 するとエドワードが、扉を直すと言い出した。 「駄目だよ兄さん、兄さんのセンスの悪さはピカイチなんだから、ここはボクが直すよ」 「なんだよアルー!」 「直すって…、どうやって……?」  二人の会話を聞いていた店主が、エドワードとアルフォンスに尋ねた。 「まぁ、見てて下さい」 そう言うと、アルフォンスはエドワードと顔を見合せて互いに頷き合い、腰のチョーク入れからチョークを取り出すと、素早く壊れた扉を囲うように錬成陣を床に描き、トン、と軽く陣の上に両手をついた。 するとまばゆいばかりの青白い光が、まるで稲妻のようにバチバチと光り、あっという間に辺りの大気中の空気を凝縮させた。 「……わぁ……、こりゃぁ驚いた………!!アンタ、ひょっとして錬金術師かい?」 「はい。あとボクだけじゃなくて、」 「オレも錬金術師だ」 頑固そうな店のオヤジも、これにはさすがに驚きを隠せないようだ。 唖然としながら、ピカピカに戻った店の扉を見ている。 「お前さん達、一体何もんだ?こんな凄い事を出来るなんて……」 聞かれたエドワードは、ニヤリと笑い、自信満々に言った。  
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