第二章 死の森

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  「っ!!まただ!!また聞こえた!!アル、今度はお前にも聞こえたよな?」 「うん!……誰だろう?ボク達以外にも誰かこの森の中にいるのかな?」 「そんなわけないだろ?あんなに恐れられてる森なんだぞ!そう簡単な気持ちで、この森に入ってくるヤツはそうそういない。それにあの声……、人のような感じがするけど、やっぱり獣の声だ。響いててよく分からないけど………」 討論するエドワードとアルフォンス。 そしてエドワードは、ランプに目をやり、アルフォンスに言った。  「……ランプ、消しとくか……?」 「そうだね……」 エドワードの左手に握られたランプはフッと息を吹き掛けられ、小さな湯気を立てて消えた。        エドワードの右腕は、いまだにナイフのままだ。 ずっと歩き続けながら木に傷をつけて来たらしい。  そのナイフを今度は鋼の刃へと錬成で変形させ、しっかりと顔の前で構える。 「……」 「……」 そして二人の視界は、徐々に暗闇に慣れていく。  真っ暗な死の森の中、エドワードとアルフォンス、二人の緊張が走る。  「……少しずつ、進むか………?」 「……そうしよう……」 決断を下した後、ジリジリと二人は前へ進む。  「……」 少しずつ前へ進むたび、ガサ、ガサ、と二人の足下の草が小さく揺れ動き、音を鳴らす。  
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