鈴の音

3/3
前へ
/55ページ
次へ
だけどたった一つ。 特別なチョコがある。 それはもちろん、大好きな一磨くんへ… 赤いリボンの横に、小さな2つの鈴を添えて…… リンリンと小さな音を鳴らして、私は一磨くんを探す。 『一磨くんっ』 楽屋の隅の方に一人座っていた一磨くんを呼んだ。 笑顔で出迎えてくれる一磨くんが本当に大好き。 『これあげる!』 鈴の付いたチョコを渡すと、微笑んで受け取ってくれた。 一磨くん、今は伝えらんないけどね、いつかきっと伝えるから、それまで一磨くんの隣空けててねっ。 今はこの安心の出来るひとときが続けばそれでいいの。 一磨くんの手の中にある鈴を見つめ、そっと一磨くんを想った。 -オワリ-
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

91人が本棚に入れています
本棚に追加