第二章 採用試験

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春華「しかし父親の危機なのです!」 夏澄「そうです、ジッとして居られません!」 秋穂「試験ならば後でも出来ます!」 冬魅「今はお父様を助けなければ!」 彼女達は父親の身を案じる余り冷静さを失っていた、その姿を見て詩鳴は4姉妹を一喝したのである。 詩鳴「断じてなりません!! 貴女達が行って一体何が出来るというのです?影虎殿の身を危険にさらすだけです! 盗賊如き我が軍の敵ではありません、安心して試験を続けてください! それに流星は今回しか貴女達に仕官のチャンスを与えないでしょう! 今試験を放棄すれば永遠に仕官は叶いませんよ!? ここは私に任せて下さい、必ず影虎殿を救い出して見せます!」 そう4姉妹に言い残すと詩鳴は出陣して行った。 流星「詩鳴様の言う通りだ、試験放棄は失格と見なす!! それに忘れてはいまい、貴女達には試験を全うする責任があると。 詩鳴様が出向かれれば心配は要らん、盗賊など容易く討ち取るだろう! 影虎殿の身に危害は及ぶまい、心配は無用だ!!」 しかし4姉妹は悩んだ、仕官は自分達が強く渇望した事だったが、今は父親の命がかかっているのである。 流星達を論破すれば試験を合格する事が出来た、しかし孔延だけならともかく流星と周嘉が相手では論破するなど到底不可能であった。 そして・・・ 夏澄「姉貴ごめん!!」 我慢が出来ず夏澄が影虎を助けるために席を立った。 春華「待ちなさい夏澄!!」 夏澄「止めないでくれ!!」 春華「止めないわよ、私も行きます!」
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