第一章 新しい船出

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詩鳴「ならば治安は程なく解決しますね。 あとは復興と人材ですが、どのような状況ですか?」 周嘉「人材採用には孔延が当たっております。 なにぶん仕官希望者が多く、才能のある者を探し出すのに苦労しているようです」 流星「しかし今後を考えると人材は多い方が良い、才能のある者が居てくれれば良いが・・・」 詩鳴「こればかりはどうにもなりません、現れる事を期待しましょう。 復興状況はどうなっていますか?」 周嘉「はい、着々と進んではいますが以前の状態には程遠い状況です」 流星「なにしろ牙獲はありとあらゆる物を戦の為に奪い去り、人民に残った物は身一つという有り様ですから・・・」 周嘉「幸い伝染病が流行らなかったのが救いでした。 もし病が広がっていれば被害は甚大だったでしょう」 詩鳴「そうですね、生きていればやり直す事が出来ます。 それは私が身を持って体験した事でもありますから!」 一時は牙獲に監禁され、明日をも知れぬ命だった詩鳴は深くそう思っていた。 周嘉「しかし復興には時間以上に莫大な資金が必要です。 すでに資金も底をつき始めております!」
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