第一章 新しい船出

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詩鳴「やはり資金が足りませんか・・・」 流星「はい、ネイ臣が溜め込んだ金銀は全て没収しましたが、復興には微々たるものです」 詩鳴は国政の人事を一新する際、ネイ臣を一掃して財産を没収していた。 多くの人民を苦しめ私腹を肥やしていた彼らを厳しく断罪したのである。 代わりに牙獲に進言して投獄された者や罷免された者、官を辞して隠居していた者を登用したのであった。 詩鳴「ですが人民は牙獲の悪政で疲弊しきっています。 活気が戻ったとはいえ税を増やすわけにはいきません!」 詩鳴は疲弊しきった人民のため税金を以前より軽くし、更に一部免除したのである。 そのため人民の暮らしは楽になり、やっと以前の活気が戻ってきていたのであった。 流星「しかしこのままでは資金が尽きてしまいます! 何か対策を講じねば復興どころか政策にも事欠いてしまうでしょう!」 詩鳴「ですがここで増税しては復興どころではなくなります! ここは一時的に人民を首都から他都市に移してはどうでしょう?」 流星「資金の目処が立たない以上は仕方ありません、それも良いかと思います」 すると周嘉が一つの案を提案したのである。
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