第四章

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「優士君。私は、天使でも神様でも、どちらでもないよ。 私は迷界の使いの者だよ。」と男は優士に話した。 「だから迷界って何なんだ?教えてくれよ。」と、優士は聞き返す。 「迷界、、。 迷界ってのは、現世と、天国の狭間にあるんだ。 この迷界には、現世で、やり残した事が強くあったり、亡くなった人を思う強い気持ちが、迷界へと、その人を引っ張って行くんだよ。」 「そして、今一度、現世に戻し、全ての迷いをなくして、 天国に戻す所なんだ。 それが私の仕事だ。」迷界の使者は、優士に説明した。 「じゃぁ、俺がここに戻って来たのは、やり残した事があるって事なのか?」と、優士は考えて、迷界の使者尋ねた。 「優士君。君の場合は、君の強い思いで戻した訳じゃない。 何故私が君の彼女、雪さんを知っていたか分かるかい?」 すると優士は、何かを察した顔をして、迷界の使者の目をみた。 「そうだ。分かったね。優士君。 君を迷界に迷わしたのは、雪さんだ。 彼女の強い想いを、感じて君は現世に、おりた。 今一度雪さんに逢うために。」 優士は目を瞑り、少しの間黙っていた。 沈黙が少しの間続いた。 そして、優士は目をあけた。 その優士の目は、 もう迷いなどない目をしていた。 そして、優士は言葉をだした。 「分かりました。 僕の宜しくお願いします。 ・・・・。 何て呼んだらいいですか?」 と、優士が聞くと、迷界の使者は、答えた。 「私は迷界の使者、 セイトと、申します。 これから優士君に、迷界の現世での掟を説明します。」
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