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第一話 椎葉
有間皇子(640~658)
孝徳天皇の第一皇子。
時は飛鳥時代、645年。
天皇家を凌ぐほどの権勢を持った蘇我宗家を、葛城皇子(中大兄)・中臣鎌子(鎌足)らが滅ぼした。
これが“乙巳(イッシ)の変”。
その時皇位についていた皇極天皇は退位し、弟に譲位した。
この弟が孝徳天皇である。
蘇我氏暗殺後、難波(大阪)に遷都し、冠位を改定するなど多くの改革を成し遂げた。
これこそが有名な“大化の改新”なのである。
この政治の中心はあくまでも天皇ではなく、葛城皇子と鎌子であった。
蘇我氏暗殺から数ヶ月の間に打ち出された急激な改革は、周囲に不安や反感をも呼ぶこととなった。
改革は激しさを増し、645年のうちに、蘇我氏によって皇太子とされていた古人大兄皇子を殺害。
649年には、右大臣の蘇我倉山田石川麻呂が葛城皇子殺害計画の濡れ衣が着せられ、自害に追い込まれた。
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