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小高い丘の真ん中にはドデカい桜の木が植えてあり、それを見るのが俺は大好きなんだ。
「じゃあ、行ってくる!
バイバイ」
俺は桜の木に手を振ってから自転車にまたがり、そのままダッシュで学校へと向かっていった。
すると、風に揺られた桜の木は、ピンク色の無数の小さな手の平で「いってらっしゃい」と優しく返してくれた。
すると、
「あらあら、大事なバックを忘れてるじゃない
まぁ、後できっと逢えるかしら?」
これを言ったのは……うん。
紛れもなくあなただった。
インテリを感じさせる眼鏡……
美しく長い髪の毛……
長く綺麗な足……
うん、あなただった。
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