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無機質な君
この世界を否定する君に
幸せを教えられるのだろうか
生きると約束した日には
悦びの涙も分かち合えたのに
継ぎ接ぎ合わせた傷跡は
まだ消えてはくれなくて
君の傷跡に指を這わせた
安い血で偽りの同情を買い
そのくせ死を拒む
生きることを躊躇うくせに
何故死を望まない
割れたグラスをただ見つめ
疲れたと語り出す
生きたくないと嘆くくせに
必死で生きている
助けてと縋る君はボロボロで
声も出せずに泣いている
「もう、笑えないよ…」
凍てつくような寒さの夜に
一人涙を流してる
人は信じないと言うくせに
一人は嫌だと言う
何がしたくて何を望むのか
教えてすらくれず
ただ罵り合う意味はあるか
君は僕を突き放す
吐き出した感情は素直で
これが本当の君だと知る
流れる涙と赤は止まず
止まることすら知らない
助けることすら出来ぬ僕に
幸せなんてくるのでしょうか
君さえいればいいと思った
この気持ちには嘘はなかった
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