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「いろいろ言われたけど、要約するとあなたの命を四週間以内に救えって感じかな。救えたら天国に行けるって」
「俺も同じこと言われた!梨恵の命を救えって」
「そうなの!?じゃあお互いに救い合って天国行く運命なの?」
僕はなんだかおかしくなって笑った。
「そうみたいだね。あ、俺のことは優太って呼んで」
梨恵は屈託のない笑みを浮かべて頷いた。
僕は自分の体に他人が入っていることに大きな違和感を感じながら頷き返した。
「ところで、颯恵さん・・・・・・だっけ?になんで本当のこと教えた方がいいと思うんだ?」
梨恵は颯恵を見ながら言った。
「水無月 颯恵。私が毎週水曜日と金曜日に通ってる塾、葵塾の講師。颯恵さんは信用できるし、私たちのことを誤魔化したまま塾には通えないでしょ。それに、いざというとき頼りになる人なの」
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