心に吹く風

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家に着き、ドアの横にはめ込まれた表札を見てから意を決して中に入った。 ・・・・・・暗い。 母親はもう眠っているのだろうか。 廊下を歩きながら壁を触り、電気のスイッチを探す。 居間に入ってすぐの所でそれらしき物が手に当たった。 それを押すと、居間の電気が付いた。 僕は目を細めて居間を見渡し、ため息をついた。 母親が、テーブルに突っ伏して寝ていたのだ。 僕は仕方なく母親の肩を揺すり、声をかけたが起きる気配がない。 ふと、不吉な予感が頭をよぎった。 もしかして、死んでる・・・・・・? いや、まさかそんなことは・・・・・・ 母親は見ようによってはぐったりしているようにも感じられる。
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