Living Girl

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いざ鉄柵を背にしてみると、自分がこれから死ぬという事が生々しく実感できた。 僕は僕の人生の最期の締め括りを今まさに行おうとしているのだ。 そう思うと、恐怖とは違う妙な気持ちの高ぶりを感じた。 もしかしたら僕は特殊な性癖の持ち主なのかもしれないな、と昂揚する気持ちを抑えながら苦笑する。 今の僕はとてもじゃないが今から自殺するようには見えないだろう。 しかし、僕は死ぬ。 もう決めた。 後戻りは出来ないし、しない。 幅20センチ程の足場に収めていた足を片方宙に投げる。 その瞬間、ひどい頭痛が僕を襲った。 頭が割れるような痛みに思わず声をあげる。 頭を抱えながら片足でなんとかバランスを取り、痛みに耐える。 その余りの痛さに、勿体ぶらずにもう飛び降りてしまおうかと下を覗き込む。 すると、地面を確認するより先に頭の中に声が響いた。
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