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綺麗に片付けられた勉強机、白と黒で彩られたシンプルなカーテン、質素な匂いを漂わせる洋服箪笥。
見たところはどこにでもありそうなただの綺麗な部屋だ。
待てよ。そんなことはどうだっていい。
問題は、何故ここに僕が居るかだ。
そう、つい先程街の隅に佇む廃ビルの屋上から飛び降りたはずの僕が。
・・・・・・もしかして僕は既に死んでいて、ここは天国なのではないか。
いや、それにしては現実味がありすぎる気がする。
・・・・・・天国というものを実際に見たことがないので分からないが。
そんな風な天国説の頭の中での否定は、突然の扉を叩く音に遮られた。
僕は素早く扉に目を向ける。
その時初めて僕は自分の目の前に麻紐で結われたロープのようなものが垂れ下がっていることに気が付いた。
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