旅立ち

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「レナ、俺はいつ戻って来るかわからないんだよ。ひょっとしたら戻って来ないかも……」 「私、ずっと待ってるもん! ずっとずっと待ってるもん!」 「レナ… レナはこれから大人になるんだよ。いつまでも子供じゃいられないんだよ……」 「……でも… でも……」 「今からどんどんレナは大人になって、今よりもっともっと綺麗になる… いっぱい素敵な人と出会って、いっぱい恋をして……」 「やめてー!」 「いつ戻るかわからない俺なんかの事を、いつまでも考えてちゃダメなんだよ……」 「……なんでそんな事言うの… るうくは私の事嫌いなの…?」 「ううん……」 るうくはレナを抱きしめました。 「世界で1番愛しているから、言ってるんだよ……」 「るうく……」 「レナ… わかってくれるね……?」 「……うん… でも… でも… 私、絶対に消さないよ!」 「レ~ナ…!」 「……だって…」 「旅の途中でこの近くに来た時、もし火が消えていたら、もう二度とレナの前には現れないから……」 「絶対消さないって言ってるでしょ!」 「レナ… いつまでも子供みたいな事言うんじゃないの。いいか、今度会う時は、とびっきりかっこよくなってるからビックリすんなよ! ……まあ、火が消えてなけりゃの話しだけど……」 るうく、とびっきりの笑顔。 「わかった! るうく、私も頑張る!」 レナも笑顔で返します。 「おっ! じゃあ約束だ!」 「約束ね!」 ♪指きりげんまん~…… そして、るうくは旅立ったのでありました。
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