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「空が紅くなってきた……そろそろ夜か」
この世界は巨大隕石の衝突が原因か、夜になると真っ暗闇な空ではなく、真紅の空が頭上に広がる。
だからシムクやキルは真っ暗闇な夜空を知らない。
「ってマズイ!!そろそろキルが施設から帰ってくる時間だ!!」
家事を全て終えたシムクは慌てて家事の後片付けをし始めた。
しかし、時はすでに遅かった。
「はい、ペナルティー確定~」
「いっ!?」
驚くシムクの背後からは、嫌に聞き慣れた声が聞こえた。
「ちょっと気配を消して入っただけなのに気づかないなんて……さすがシムクね」
「おっ、おかえりなさいませっ!!ご主人様!!」
「今更敬語使っても無駄よ?ちゃーんと聞いたんだからね?」
「す……すいません」
「謝らなくていいわよ、謝ったところで無駄なんだから」
「ゆ、許して下さい!!ご主人様がいないと思って、つい!!」
シムクはその場で土下座した。
それを見たキルは……
「ふ~ん……許すわけないでしょ?」
シムクの顔を思い切り蹴り、その場に倒れ込んだシムクの腹を何度も蹴り続けた。
「あははははっ!!いいザマね、悔しくないの?お・に・い・さ・ん」
「はあっ……はあっ……」
その後、シムクは外にある小さな物置に入れられた。
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