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「しかし随分長いな~、適度って言葉を知らんのか?」
ブツブツと文句を言いながら階段をのぼっている所だ。
「しかし本当に静かだな、結構落ち着」
「くせ者ぉ!!」
俺の言葉を遮るように、急に二本の刀を持った白髪の少女が斬りかかってきた。
「うわっ!あぶねぇ!何この酷い仕打ち!?
前言撤回!ぜんぜん静かじゃねぇ!」
「この白玉楼に侵入した者をここから先へ通すわけにはいきません!」
少女は再び刀を構えて斬りかかってくる。
「ちょ!侵入!?」
やられまいと少女の攻撃を全て避ける。
攻撃はかなり早く、剣術も大したもので、このままだとまともに当たってしまうことが容易に予想できた。
「ち、ちょっとタンマ!
これには理由があって…
とりあえず話を聞いてください!」
これほどの攻撃を避けながら喋るのは大変で、避けるのもそろそろ限界だった。
「理由…?」
攻撃が止んだ。
「はい、とりあえず聞いてください。
信じられないなら斬り捨ててくれて構いませんから」
「分かりました…聞きましょう」
「本当ですか!?感謝します!」
俺は彼女に精一杯の感謝をし、ここに来るまでのことを話した。
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