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まずは布を鋏で目が覆い隠せる位の大きさに切り、ほんの少しだけアルコールを染み込ませる。
さて、ここから迷ってはいけない。このアルコールをしみこませた布を傷口に当てる作業は急いでやらなければならない。アルコールが傷口に染みて痛いから、少しでも迷いが生じてしまうとそれが怖くて手当が最後まで出来ないのだ。
迷いを振り切り無事に傷口を布で押さえる事が出来た私は、そこで布を固定出来る眼帯を持ってないことに気が付く。
「闇の魔女、眼帯を持ってない?」
「あるわよ。既に用意してあるわ。」
闇の魔女が持ってきたのは花柄の派手な眼帯だった。どう見ても医療用には見えない。一体何に使う眼帯なのだろうか。
「・・・一応聞いておくわ。私にそれを付けろと?」
「可愛いでしょ?」
えぇ、悪趣味だと言わんばかりに可愛い眼帯だわね。私には勿体無い位。
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