49人が本棚に入れています
本棚に追加
アンダーランドには朝も無ければ夜もない。やたら明るいお月様が空に浮かんでいて、世界を薄明るく照らし続けるのみである。
遠い昔には朝と夜の概念があったそうなのだが、元々自分勝手な連中しか住んでいない世界である、そんな決まりごとも何時の間にか忘れられていった。
だから、アンダーランドの魔女達は好きな時に寝て好きな時に起きて好きな時にお菓子を食べて好きな時に生き絶えなけなればならない。それがこの世界の秩序だ。
秩序の無い秩序・・・、矛盾しているが、その言葉が一番しっくりくるだろう。
闇の魔女の家を出た私は、虚ろな眼をしたまんまの知識の魔女の手を引いて森の中を歩いていた(・・・と言っても、この世界には森しか無いんだけど)。
この森の中は凄く道に迷いやすいので、方角を確認しながら慎重に進む必要がある(・・・と言っても、この世界には森しか無いので常に慎重に進まなければいけないんだけど)。
最初のコメントを投稿しよう!