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「いや、自分は……」
智樹が言い切る前に美少女――神凪 綾乃(カンナギ アヤノ)――は緋色の剣を振るってきた。
「だから自分は――!」
「敵のくせに気安く話しかけないで!!」
「違いますって……」
智樹の言葉に耳も貸さずに再び緋色の剣――炎雷覇――を今度は横に薙いだ。
「よっと」
智樹は軽くバックステップをして避け体制を整える。
(あんな化け物みたいな人と戦いたくないな)
自分の為、そして学校の安全の為に綾乃を止めようと精霊を集める。
「させるかぁー!」
綾乃は僅か数秒で接近し炎雷覇に紅蓮の劫火を従えて智樹に襲いかかる。
(――!? 早い!)
智樹は反応が遅れ、炎雷覇を避けることが困難になった。少しでも威力を和らげようと水の結界を張ろうと集中している。
炎雷覇が智樹に激突するその刹那――
がらっ!
そんな音と共に一人の少女が入ってきた。
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