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「思ったより近い場所で光ってる……それにしてもこの位置ではまだ何がなんだか分からないな」
智樹はそう言ってさらに近付いた。光源の正体を視認出来る距離に到達すると思考が停止してしまった。
「あれは……人?」
確かに人なのだ――少女がまばゆい光を発しながら落ちていく姿を見て智樹は一瞬自分の頭を疑った。そんな有り得ない出来事を目にしても一瞬しか行動を止めなかったのは、少女が落ちる速さが尋常では無く何より先に助けなければと判断したからである。
「……とりあえず彼女が落ちると思われる地点に降りて受け止めるか」
溜め息混じりに言うと地上に降り立って構えた。
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