第2⃣話【出会い~突然に】

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 対象以外には絶対に影響を及ぼさない水――高度な技術を持つ術者しかできないが――は少女だけに干渉して落ちてくる勢いを和らげている。 「……厳しいなぁ」  智樹の言葉通り状況は芳しく無かった。最初は受け止められていたが、精霊が完全に受け止められる量の半分ほどしか集めるが出来なかったのである。それでも未だに均衡を破られずに少女をゆっくりと地上へと降ろしているのは称賛せざるを得ないだろう。  しかし、智樹の努力もむなしく均衡が破られ少女が自転車を凌ぐ速さで向かって来る。
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