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「実は君は……智治の息子じゃないんだ」
智樹が口を開く。
「知っていましたよ。
僕は精霊王と契約した時に全てを知ったのです。……確かに自分は宗主の本当の子供ではありません。それでもあなたと母さんの事を親と思っていいですか…?」
二人はその事実を知らなかった為少なからず動揺した。
その動揺をはっきりした形で表さないのはやはり熟練者と言ったところか。
智治が言葉を受け止めて返事をしようとしたときに、襖からガタっとした音が静かな空間に響いた。
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