プロローグ―【それは~一言から始まった】

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「ああ、そうそう……  僕や妹の家系はね代々水を司るんだよねぇ」  幸成はしみじみと思い更ける。  そうして幸成は色々な話をした。  ――その事件を追うために刑事になった事  妹を失ったトラウマで魔術から遠ざかった事  妹の息子である智樹がとても心配であった事――  智樹が知らない話もあり、とても楽しい表情で聞いていた。  由香里もまた智樹の知らない一面など有意義な話を聞けたと思って嬉しそうに綻ばせている。  ただ一人智治だけが表情一つ変えずにいた。
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