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合わせた掌の間にあるのは、後悔と自責の念。
私は、知っていた。危ない彼のことも、ヒロのことを知った彼が、どうなってしまうかも、優希から相談を受けていたというのに。
「優希」
かける言葉が見つからないから、私は名前を呼ぶことしかできないのだ。
優希は最後にヒロに私の幸せを託したと、ヒロが言っていたけど、
本当だろうか?
ヒロを愛してしまった優希が、私とヒロが結ばれ二人で暮らすこの家に骨を置かれるなんて、どんな想いだろう。
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