序章

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「麗魅、何見てるの?」 「何も見てないわ」 私の視線がどこに向いていたのか、自分にもよくわからない。 多分、ヒロの滑らかな曲線を見ていた。 「俺、そろそろ着替えるね」 ヒロはスーツを着ても全然大人にはならない。 毎日子供のまま、仕事に向かい、夜になると子供のまま、帰宅する。一体いつになったら私に追い付いてくれるのだろうか。
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