2939人が本棚に入れています
本棚に追加
/224ページ
「ンじゃあお前の名前は…………」
フーミンか……
げろしゃぶだな……
ンなわきゃない。
「『アヤ』で決定な。」
「アヤ？」
正直な話、勝手に決めつけてよいものかと思ったけどあんな母親の付けた名前などイヤなのだ。
主に俺が。
ゴメンね俺中心で本当に。
「アヤは今日からアヤ……」
はい、復唱。
アヤは今日からアヤ。
意味わかんない復唱だね。
「名前教えて」
「？」
今度はアヤの方から名前を聞いてきた。
「俺の名前か？」
「うん」
「『ヨースケ』っつうンだ」
「ヨースケ」
はい、復唱。
ヨースケは今日からヨースケ！！
…………じゃあ俺は一体誰なんだ？
いやボケてどうするよ……
「これからヨースケは兄サン」
「あ……そすね……」
いきなり呼び捨てかい……
アヤはスススッ……静かに俺に歩み寄ると俺の腰に腕を回しギュッと抱きついてきた。
「ッ！？」
「ヨースケ！！兄サン！！」
はい、復唱。
ヨースケは兄サン！！
俺は俺だけどな。
しかしこいつ、めっちゃ嬉しそうな顔で抱きついてんなぁ…………
なんかちょっとキュンってきた！！
最初のコメントを投稿しよう！