出会いはね…

8/9
4140人が本棚に入れています
本棚に追加
/371ページ
『いってぇ…あれ…ここは…』 タオル? 「ここは保健室で、君は気を失っていたんだよ」 隣のベットから声がした 『気を失ったんだ』 「そっ!それで会長と 副会長に連れて来られたって訳」 『そうだったんだ…ってマジ?』 よりによって、あの二人に助けられたとか… 「大丈夫?」 『うん…てか、君はどうしたの?』 顔の見えない相手に話し掛ける 「……転んで脳震盪」 『えっ…転ん…ぷっ』 「はぁ…もう慣れてるから」 『慣れてるって…』 (シャッ!) カーテンが勢いよく 開いた 「成る程ね…確かにわかるような気がする」 『ん?』 「俺は流音、よろしくね」 これはまた綺麗な男だな 『俺は翔』 「痛そうだね、顔」 『もろくらったしね』 「会長達のお気に入りなら仕方ないね」 『てか、俺は迷惑だし』 「へぇ…君はノーマルなんだ」 『当たり前だ!』 「珍しいね」 『意味わかんないし』 「でも、これから大変だね…生徒会に入った方が安全かも」 『やだよ、あんな性格悪い奴らと仲良くするのは』 「クスッ…ホントに何にも知らないんだ」 『ん?』 「しょうがないなぁ…」 溜息をつきながら説明してくれた 「あのね、まず会長は 和海さん…学園のプリンスね…和海さんの言葉には絶対逆らえない」 『あそ…』 「副会長が冬矢さん… 学園のキング…もちろん誰も逆らえない」 『はいはい』 プリンスだのキングだの…あほくさ… 「書記が紅蝶…学園の 女神」 ああ…先生といちゃついてた奴か 「もう一人の書記が燕羽…学園のアイドル」 『性格悪いアイドルだな』 「会長補佐が胡月と幻月」 『朝、助けてくれた人か…』 「まぁ、そんな感じ」 『芸能科かよ…』 「確かにね」 笑いながら俺を見る 『てか、俺は生徒会に構ってる暇はないんだ』 「ん?どうして?」 『うん…陸上の推薦で この学園に入ったから、それなりの成果を出さないとね』 「陸上を?」 『うん、ハイジャン』 「そうなんだ…あっ、 ちなみに陸上部の部長は会長の和海さんだよ」 『うそだぁーー!!』 「お気の毒様…」 マジでお気の毒だよ… 俺の学園生活、どうなっちゃうの?
/371ページ

最初のコメントを投稿しよう!