ゲームの内容はね…

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はぁ… あの後、無理矢理車に乗せられて送ってもらった みんなの視線が顔よりも痛かった また、明日もいじめられるのか… 中学の頃は楽しかったな 毎日、笑っていられたもん 大好きなハイジャンだけやっていれば幸せだった 友達もたくさんいた 俺には両親がいないから 進学は諦めていたのに、 推薦の話が舞い込んだ めちゃくちゃ嬉しかったんだ またハイジャンを続けていける事がね 学費も寮も全て免除 夢のような話 これでもう親戚の家で 肩身の狭い思いをしなくていいんだ…って喜んだのに 楽しみにしていた高校生活は初日から最悪で、 二日目にして学園中の 生徒を敵にまわした感じでさ… (トントン) ん? 誰だろ… 俺に知り合いなんか居ないのに 『どうぞ』 「ヤホッ!」 『えっ…』 「へぇ…貴方が会長達の お気に入り?」 『はっ?やめてよ』 「あはっ…ごめんごめん…えと、俺は凛」 『俺は…』 「翔でしょ?」 『えっ…うん』 「どうして?って顔してるね」 『うん』 「残念ながら、翔の名前はもう学園中に知れ渡ってるよ」 『嘘…』 「マジで」 『どうして…』 「ん~、会長達のお気に入りだからかな」 『だから違うって!』 「わかってるよ…あっ、はい一緒に食べよう」 そう言ってプリンを 差し出す 『ありがとう』 「大変だろうけど、頑張って」 『うん』 「この学園が外の生徒を入学させたのは初めてらしいよ」 『えっ…?』 「才能があるんだね」 そっか… だから余計に風当たりが強いんだ 「美味しいよ?」 『あっ、うん』 「俺はそういう事は気にしないから、これから よろしくね」 『こちらこそよろしく』 てか、彼もあちらの人なのかな… 聞きたいけど聞けない 返事が恐すぎて聞けない 「あっ、朱雀が帰って来た!じゃまたね」 『う、うん』 聞くまでもなかった 確かこの寮には男しか いないはず… 帰ってくるのも当然男 でも、初めて友達が出来て嬉しかったのも事実だった
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