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「さっそく嫌がらせね」
レースのハンカチを差し出しながら言った
こいつも確か昨日居た奴だ
慌てて涙を拭い
水道の水をとめた
「ほーんと…女より男の方が嫉妬深いんだから
いやになっちゃうわ」
『嫉妬?だってここは、男子高…』
「あら…貴方って…」
『何?』
「どノーマルなのね」
『は?何だよそれ』
「ウフッ…まぁ、頑張りなさい」
『えっ?』
てか、何でまわりに人が集まってるんだ?
「あら、みなさん…
見世物じゃないわよ」
何だこの色気は…
その一言でみんな散っていった
「紅蝶」
「紅月」
「色気ふりまきすぎだ」
「ウフッ…見てたのね」
「まさかとは思ったが…お前が居たとはね」
「たまたまよ…それより…」
「保健室に来るか?」
「今日は気分がすぐれないから放課後までベットの上にいたいわ」
「しょうがない奴だな」
てか…こいつら何言ってるんだ?
男同士で、しかも先生じゃん!
で、何?
何で目の前でいちゃつきまくってる訳?
「固まってる奴がいるけど」
「フフッ…会長を平手打ちしたのが彼よ」
「成る程ね…確かに気が強そうな姫だな」
「私もびっくりよ」
『てかさ…俺は男だし、姫とか言うな』
「そりゃ失礼」
「じゃ、昼休み待ってるわよ…会長達がね」
『行かないし!』
「それは無理よ」
『何でだよ』
「ずっと1年をやりたいの?」
『えっ…』
「そういう事…じゃね」
髪をかきあげながら
背中を向けた
な、何なんだよ…
俺、学校の選択を間違えたかも
だけど、陸上の推薦だし
俺には跳ぶ事しか出来ないんだ…
今更どうしようもないよな…
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