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───16年前─
「オギャア!オギャア!」
「生まれました!!元気な双子の男の子です!!」
一人のメイドがとても嬉しそうに言った。
「良く頑張ったな!ありがとぅ…」
このジルベルト家の当主であろう男性が、泣きながら妻に感謝している。
「あなた、この子達を抱いてみて…」
嬉しい様な驚いた様な顔で、妻は当主である旦那に子供を預ける。
「こっ、これは!!」
「えぇ、魔力が異常に多いわ…特に兄の方は…」
驚いた当主に妻は心配そうに言う。
無理もない。
人より魔力が異常に高いのだから、周りの人達から恐れられてしまうかも知れない…
母親はその事を心配したのだ。
「そんなに心配そうな顔をするな。大丈夫!この子達は私達で大切に育てよう!」
母親はそれを聞いて安心したのか、ポロポロと泣いた。
当主、もとい父親はそれをなだめると子供達を見て───
「よし!兄の名前はアーク、弟の名前はレオだ!!」
───と言った。
こうして、三大貴族ジルベルト家に新しい家族が誕生した。
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